KAHUNN
音もなく彼らは忍び寄る。
それは、木々に囲まれた小さな村から始まったという。
「ママー、目がかゆいよー」
「どれ?見せてごらんなさい」
我が子の目を見て、母親は思わず息をのんだ。
ぱっちりとした大きな目は充血し、白目がなくなっていた。
変わりに真っ赤に染まっていた。まさに血眼。
「大丈夫、大丈夫だからね」
息子にかけた言葉は、実は自分を落ち着かせるための言葉でもあった。
母親は息子を乗せ、急いで病院へと車を走らせた。
この報告を皮切りに、同様の症状は全国で同時多発的に報告された。
目のかゆみによる、視界の不良と集中力の欠如から、自動車事故が急増したという。
症状は目だけに留まらず、くしゃみ、鼻水が止まらない人が続出した。
国内の名だたる企業の従業員も、くしゃみ、鼻水による注意力散漫からミスが続出。
ついには経済界へのダメージも看過出来ない状況に。
事態を重く受け止めた政府は、何らかの対策を建てようと四苦八苦するも、
彼らはそれを嘲笑うかの様に感染を拡大し、猛威をふるう。
ある者は、日本経済の衰退を目論む他国の陰謀だと語り、
またある者は、自社の薬を売るための製薬会社の戦略だと語る。
そしてある者は、人類史の終焉への扉が開かれた、これはその序章に過ぎないと語る。
1度感染すると、二度と元の生活には戻れない。
彼らの目的はなんなのか。
何故これほどまでに我々を苦しめるのか。。。
日本中を恐怖のどん底に落とし入れた、『リング』、『呪怨』に次ぐ新感覚ホラー映画がこの春ついに上映。
『KAHUNN』
〜あなたはもう感染している〜
キャーーーーッ
ブェッックシュン
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